裏セレクト〜アイドル編〜

ひょんなことがきっかけで、アイドル・セレクトをつくってみました。既に数人の方にお配りしていますが、ここで曲目発表。グループもの、ハロプロを封印。かつ全曲異なる作曲者という基準で選曲したら、自分の世代が浮き彫りになるものになりました。


1)「ラムのラブソング」松谷祐子
作詞:伊藤アキラ 作曲:小林泉美 編曲:小林泉美。TVアニメ版「うる星やつら」の初代テーマ・ソングとして名高い、ラテン・テクノ歌謡の傑作ですね。この曲を聴けば「うる星やつら」がどんな作品かすぐわかる。このサイトを読むと、「この曲が日本でのリンドラム使用の第一弾作品」と書いてあってびっくり。


2)「Tencaを取ろう!−内田の野望ー」内田有紀
作詩:広瀬香美、川咲そら 作曲:筒美京平 編曲:松本晃彦筒美京平が提供したガール・ポップでは、今のところ最後のチャート1位獲得曲です。安倍麻美にはもっとがんばって欲しかった(新曲は自作だって?)。登り調子のアイドルじゃないと許されない歌詞を屈託なく歌っております。チープ・ゴージャスなオケが何気に私的ツボ。内田有紀は、音楽的には3rdアルバム「愛のバカ」あたりが評価高いですが、私が愛着を感じるのはこの曲なんですね。


3)「春のめざめ」クリス
作詞:柴山俊之 作曲:PANTA 編曲:岡田徹ムーンライダーズ人脈が大挙参加してつくりあげたのがクリスのアルバム「プードル」。そこからシングル・カットされたこの曲は、なんといっても作曲がPANTAというのが目をひきます。かねてからフランス・ギャルが好きだと公言していた彼の本領発揮といったところでしょうか。これを品良くアレンジしたのは岡田徹。さりげなく凝ったリズム・アレンジがさすがです。


4)「蝶をちぎった少女」安田成美
作詞:売野雅勇 作曲:高橋幸宏 編曲:高橋幸宏。アレンジがYMO「希望の路」(アルバム「浮気なぼくら」収録曲)まんまです。どうしても細野曲「ナウシカ」が目立つ安田成美の1stアルバムですが、全体を支配しているのは幸宏のカラー。その代表的な曲ですね。


5)「走る」坂本真綾
作詞:岩里祐穂 作曲:菅野よう子 編曲:菅野よう子。アニメには詳しくなくても、この人の曲は好き、という人は私も含め結構多いのでは。これは初期の名曲中の名曲。切り込むストリングス、間奏部の疾走感、どれも素晴らしい。もちろん坂本真綾の透明感ある歌声も。


6)「ジプシーを踊ろう」高岡早紀
作詞:安井かずみ 作曲:加藤和彦 編曲:加藤和彦。さすが加藤和彦作品、全体に気品があります。フラメンコ・ギターの響き、ブレイクでのタップなどうまいですねえ。


7)「ポキチ・ペキチ・パキチ」水谷麻里
作詞:松本一起 作曲:佐藤健 編曲:戸塚修。現江口寿史夫人、路線変更後の一曲。よく「不思議路線」と呼ばれるけど、タイトル以外はわかりやすいトロピカル・ポップですね。ブラス・アレンジがかっこいいけど、間奏でオーケストラ・ヒットがなぜか出てくるところに時代を感じます。


8)「抱いてあげる」渡辺美奈代
作詞:滋田美佳世 作曲:鈴木慶一渚十吾 編曲:鈴木慶一鈴木慶一がプロデュースした渡辺美奈代の2枚のアルバムはムーンライダーズ・ファン必携(?)アイテム。これはその2枚目のアルバム収録ですね。


9)「レモネードの午后」松本典子
作詞:麻生圭子 作曲:岸正之 編曲:入江純。バラドルの印象が強い人ですが、いい曲多いんですよ〜。ただ当時は聖子フォロワーに見えてしまっていました。反省。この曲はちょっと山下達郎風のコーラスとAOR風のサウンドが麗しい佳作だと思います。


10)「キミノヒトミニコイシテル」深田恭子
作詞:小西康晴 作曲:小西康晴 編曲:小西康晴。聴いたとたんに小西作品とわかる正調ピチカート・サウンド全開。「♪深田も最近〜」なんて歌詞に本人が出てくるし、サビは「マメミムメモ マメミムマモ マメミム マジカル・ビーム」と過剰に無意味。それを何も考えずに歌っているかのようなフカキョンの歌唱が最高。野宮真貴よりピチカートのヴォーカルにふさわしかったのでは、と思ってしまいます。


11)「銀河鉄道の夜」中原香織
作詞:松本 隆 作曲:細野晴臣 編曲:細野晴臣。やはりホソノ歌謡は外せない。実に細野らしいメロディ・ラインを持った曲なんだけど、当時はあまり注目を集めなかったという記憶が。歌っている子もこれだけで消えちゃったし・・・。


12)「真冬の星座たちに守られて」広末涼子
作詩:久保田洋司 作曲:島野聡 編曲:島野聡。ヒロスエ一世一代の名曲・・・・と思っています。単調に陥りがちなヴォーカル表現を起伏に富んだメロディ・ラインでカヴァー。全曲を覆うドラマティックで緊張感あるストリングス。スティーヴィー・ワンダーばりのクラヴィネットが絡む躍動感に満ちたリズム・セクション。間奏のエレピなど聴かせどころ満載です。素晴らしい。ちょうど入学問題などのスキャンダルで人気が落ちてきた時期のリリースだったので、チャート的には不発に終わったのが悔やまれますねえ。





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