ビーチ・ボーイズ「スマイル〜ミレニアム・エディション」

スマイル

めったにブートは買わない私ですが、ついに買っちゃいましたよ。かつて話題になったDUMB ANGELレーベルのものをリマスターしたものではないかと思われます。2002年に出たアイテムですね。ジャケットは非常に丁寧につくられていて、3面見開きの紙ジャケ。中央の扉には切り込みが入っていて、開けると亡霊みたいなブライアンの写真が出てきてビビリます。シリアルナンバー付の限定1000枚ということで、私の入手したのは950番でした。


まもなく新録音による「スマイル」が発表されますが、オリジナルの「スマイル」はもちろん未発表。ですから、ここで聴けるのはあくまで編集者の「おれだったらこうするぜ!」という物であることには留意しなくてはいけないのですが(実際、批判もかなりあったと聞いています)、こうして資料集としてではなく、ひとつのアルバムとして楽しめるものになっていることは私にとってはありがたいことです。
なんといっても音質が素晴らしくてびっくり。バンジョーなどの細かいアレンジも明瞭に聴き取れるようになりました。ただモゴモゴと変なことやってるといった印象だった「キャビネッセンス」をはじめていいと思いましたよ。「スマイリー・スマイル」と比べると前者にあったストレンジな風味はやや後退し、初期のハイラマズ度が増しました(まあ、ハイラマズが真似してたんですが)。今、新作として出てもおかしくない感じですね。最後が「サーフズ・アップ」で終わるのは異論のある方も多いと思いますが、これはこれでありだと思います。


・・・さて、このアルバムは2枚組です。店頭のコピーでは「アナログを意識し、A面を聴き終えるとB面に取り替え、B面の1曲目`GOOD VIBRATION`をB面の頭曲として聴くという古き良き時代の空気、感覚を感じて欲しいという配慮の素で構成されました。」とのこと。それも確かに意図のひとつではあるでしょうが、真の目的はシークレット・トラックにあります。2枚目の最後の曲「サーフズ・アップ」が終了後、5分間の無音トラックをはさみシークレット・トラックが始まるのですが、予備知識なしで聞くとぶったまげます。ビーチ・ボーイズの音源ではありませんが、「スマイル」とは非常に縁がある音源。なんで2枚目だけペーパースリーブで、こんなのが印刷されているのかと思っていたら、そういうことだったのか・・・。40分にわたってこれまたリマスターされた高音質の音源がたっぷり聴けます。しかし大胆不敵なことやりますね〜*1

*1:なんだか知りたい方は ttp://www.junk-headz.com/smile-samnail/review2.jpgをご覧ください。とりあえず直リンは避けときますね