ロス・ロボス「ディス・タイム」(ASIN:B00003WGEH)

this time

ご多分に漏れず、長いことロス・ロボスといえば「ラ・バンバ」の人達と思い込んでいた期間が長かったので、あまり積極的に彼らのアルバムを買うというところまではなかなかいきませんでした。けれどもあの奇怪な別プロジェクト、ラテン・プレイボーイズに接して評価が一転。続く「コロッサル・ヘッド」ですっかり彼らに夢中になってしまいました。本作はその「コロッサル・ヘッド」に続くオリジナル・アルバムで前作を凌ぐ出来栄え。90年代最強のロック・アルバムのひとつではないかと勝手に思っております。プロデュースにはミッチェル・フルーム、エンジニアにチャド・ブレイクを配した最強の布陣ですが、人工的な音処理を施した部分とバンド・アンサンブルの生々しさが絶妙にブレンドされたサウンドは今聴いても充分にカッコイイ。もちろんラテンの哀愁もしっかり漂わせていますが、決して感傷に流されることなく骨太で逞しいのが魅力ですね。サックスやパーカッションの音色の質感が最高。