アルミナム・グル−プ「モア・ハピネス」(ASIN:B0000CD84I)

ちょっとひねっているけど、極上のポップ・ミュージックを生み出す兄弟として「東のキリンジ、西のアルミナム・グループ」と称されている・・・といった話は聞いたことがないのですが、彼等が当代きってのポップスを生み出していることは間違いない。キリンジのファンが買っても大丈夫な(と思われる)この作品、シカゴ出身のネイヴィン兄弟によるアルミナム・グループの新作です。ジム・オルークのプロデュースで話題を集めた3rd「ペダルズ」以降、生楽器とエレクトロニクスを巧みにブレンドしたサウンドを追及してきた彼等、前作「ハピネス」から続く3部作の第2作、通算6作目となる本作でもその姿勢に変わりはありません。ジョン・マッケンタイア、ビル・ロウマン、サム・プレコップ等が参加して生み出されたサウンドは、緻密でありながらシンプルにかつ滑らかに響き、そこにネイヴィン兄弟のちょっと醒めた感触の、けれども独特の魅力があるヴォーカルがブレンドされると、唯一無二の心地よさ。ひねったポップ・ミュージックなのにAOR的な感触もあるところにスティーリー・ダンを思わせるところさえあります。もっと有名になっていてもおかしくない存在だけど、そうならないのはやっぱりジャケットのせいかなあ?。