ディープ・パープル『カム・テイスト・ザ・バンド』

カム・テイスト・ザ・バンド

カム・テイスト・ザ・バンド

毎日猛暑でうんざりしていますが、この暑さに負けない熱いロックを聴こう!ということで、このアルバムをBGMにしています。なんで『イン・ロック』や『ライヴ・イン・ジャパン』じゃないんだ、といわれそうですが、私の手元に残っているディープ・パープルのアルバムってこれだけなんです。イアン・ギランやリッチー・ブラックモアにさして思い入れが無いということがまるわかりですね(^^;)。
ファンには今さらですが、このアルバムはバンドの歴史としては第4期にあたるもの。リッチー・ブラックモア脱退というバンド最大の危機を、トミー・ボーリンを迎えることで乗り切ろうとしたものの、残念ながら商業的にはあまり成功しませんでした。しかし、ファンク色がぐっと濃くなり、レゲエの要素も取り入れた曲まである多彩な内容は、ハード・ロック全開でずっと来られると飽きてしまいがちな私のようなリスナーにはぴったり。第2期ジェフ・ベック・グループと比べたりするのも一興です。ボーリンのポップな作風もなかなかで、アルバム単体としてはかなり成功していると思うのです。ただ、ライヴだとどうしても過去の曲もやらなくてはなりませんからね。熱心なファンであればあるほど違和感を感じてしまうのはやむを得ないかも。パープルとは別名義でリリースするか、がんばってこの路線を発展させ、より完成度の高いアルバムをつくっていれば、また違った歴史が刻まれたのかもしれません。