Gonzales『Solo Piano』

Solo Piano

Solo Piano

私の場合、ピアノ・ソロというとクラシックのピアノ曲を聴くことがほとんどなのですが、もちろん例外もあって、しばらくクラシック以外のピアノ・ソロで良く聴いているアルバムを取り上げていきたいと思います。まず最初はフランスの才人、ゴンザレスから。
このゴンザレスのピアノ・ソロは音楽好きの間では既に評価が高いものですが、私が聴いたのは昨年でした。ポップな面と内省的な面のバランスがとても良いアルバムですね。耳になじみやすい、親しみやすいメロディーを持ちながらも、サティあたりに通じるアンビエントな感覚が底流にあるところが現代的。実際に録音に使用されたピアノについては分かりませんが、スタインウェイベーゼンドルファーを使用したクラシックのアルバムとは明らかに音色、響きが異なる、柔らかく、丸みを帯びた音色で録音されていることも特筆すべきで、煌びやかさはないけれども曲想にうまく溶け合い、楽曲の魅力を引き立てています。