12/19 ガーデン・プレイス・クワイヤ第39回定期演奏会@渋谷区文化総合センター大和田 さくらホール

日数が経ってしまいましたが、19日は主にヨーロッパの宗教音楽を中心として活動を続ける合唱団、ガーデン・プレイス・クワイヤの演奏会に行って来ました。時期的にもクリスマス・コンサートということになるのですが、この日のプログラムは一般的なクリスマス・コンサートと異なり、“平和”をテーマにした意欲的なものでとても聴き応えがありました。
第1部は曲間をほとんど置かずに、全体がひとつの組曲のように一気に歌われました。最後、ピアノ・ソロでのラヴェルを挟んでプーランクの大曲「人間の顔」につなぐ構成も巧み。なにより、合唱そのものが、透明かつ力強い響きで素晴らしかったです。第2部は第1部を補完するように三善とシェーンベルク。三善作「地球へのバラード」がこの日の白眉ともいうべき名唱でした。アンコールのレノンに至るまで、コンセプトに揺るぎのない、完成度の高いステージ。来年6月の第40回定期演奏会ではバッハのロ短調ミサが予定されているそうで、これも聴いてみたくなりましたね。

第1部
ヴァイヴォツ:「母は息子を育てた」
ドビュッシー:「もう家のない子のクリスマス」
三善晃組曲『嫁ぐ娘に』より「戦いの日々」
ラヴェル:「クープランの墓」よりメヌエット(この曲のみピアノ独奏)
プーランク:「人間の顔」

第2部
三善晃:「地球へのバラード」
シェーンベルク:「地上の平和」

アンコール
ジョン・レノン&ヨーコ・オノ「ハッピー・クリスマス(戦争は終わった)