RYOSEIさんが
mixiの日記で取り上げておられて、気になっていたのですがようやく購入できました。
チェンバロ独奏による
ビートルズのカヴァー集です。曲目をみると曲名の後に【
アルマンド】や【
クーラント】などと記されているように、18世紀初頭の
ロココ時代の様式のスタイルでアレンジしているのがポイントで、調律も当時の音律を採用したというこだわりぶりです。その18世紀の様式への移植は実に自然で、原曲のメロディーを大きく変えているわけでもないのに、油断していると本当に
クープラン辺りの曲を耳にしているような錯覚に陥ってしまうほど。選曲も独特で、『ホワイト・アルバム』から数多く選曲されているのが特徴。「コン
ティーニューイング・ストーリー・オブ・
バンガロウ・ビル」や「アイム・ソー・タイアード」、「
クライ・ベイビー・クライ」など通常のロック・ミュージシャンでもあまりカヴァーしていない曲が取り上げられているのがうれしい。最後は
シャコンヌ様式の「ハッピネス・イズ・ア・ウォーム・ガン」で幕を閉じます。近年の器楽ものの
ビートルズ・カヴァーの中ではス
ティーブ・ドブロゴスによるピアノ・カヴァーと肩を並べる優れた出来栄えですね。