フランソワ・グロリュー『ビートルズを弾く』

決定版 ビートルズを弾く

決定版 ビートルズを弾く

いよいよビートルズのリマスターCDの発売が目前に迫ってまいりました。私はステレオ・ボックスのみ購入予定です。モノ・ボックスも欲しいのはやまやまですが、いかんせん金銭的な事情というものがありまして(^^;)。ビートルズはもう浴びるほど聴いているので、今さら目から鱗が落ちるような新発見はないんじゃないかと思いつつも、やはり期待に胸が高鳴るのを抑えられないですね。
そんな思いの中、このアルバムを聴いています。ただ単にビートルズの曲をピアノで弾きました、などというものとは一味違うアルバムで、「イエスタデイ」はショパン風、「ヘイ・ジュード」はバッハ風・・・といった具合にクラシックの作曲家の作風を巧みに模倣しているのがユニーク。わかりやすいのはモーツァルト風「オブ・ラ・ディ・オブ・ラ・ダ」でしょうが、他の曲も一聴してすぐ「なるほど」と思わせる巧みなアレンジで聴かせます。白眉はサティ風「ハロー・グッドバイ」で、あのハッピーな曲がしっとりとしたジムノペディ風に変身しておりながらも違和感を感じさせません。