ブロッサム・ディアリー「1975」

1975

ブロッサム自身が設立したレーベル「ダフォデイル」からの2作目。大ファンなので、どんなにシンプルな編成でも彼女のあの声が聴けるならぜんぶOK,なのですが、このアルバムでは、特にブロッサム自身によるエレピの音色がなんともいえず温かなぬくもりとまろやかな空気を醸し出していて、そこがなんとも魅力的です。選曲も「アイム・ヒップ」に始まって、「スイート・ジョージィ・フェイム」「ヘイ・ジョン」といった彼女自身の筆によるトリビュート・ソングや、「フィーリン・グルーヴィー」のカヴァーもあるなど申し分無し。歌に入る前のちょっとしたスキャットの何とも愛らしいこと!
このアルバムについて渚十吾は、

これほどのクォリティのものを発表しているブロッサム・ディアリーがインディー・アーティストだなんて。そこに世界の秘密が隠されているのかも。

と語っております。もし本当にそうだとしたら世界の秘密とはなんてスイートなんでしょうか。