国内盤も買いました

本当に今週は「SMiLE」週間と化してますが、国内盤も入手しちゃいました。萩原健太さんのライナー目当てだったのですが、それもさることながら訳詞とボーナス・トラックが思いもがけずよかったです。
ボーナス・トラックは当初は無用だと思っていたのですが、これが結構いい感じで、心に残った映画のエンド・ロールを見ているよう。これはこれでありでしょうね。


訳詞を読むと、制作時にブライアン・ウィルソンヴァン・ダイク・パークスが思い描いていたコンセプト「神に捧げるティーンエイジ・シンフォニー」と「アメリカ史へのタイムスリップとユーモアの世界」がよりくっきりと見えてきます。


「英雄と悪漢よ、自分達のしたことをよく見るがいい」(「英雄と悪漢」)
「自転車乗りよ、君がアメリカ・インディアンの教会にしたことを見るがいい!」(「ロール・プリマス・ロック」)
「心配しないで 坊や 信じて大丈夫だから 荒地から出て 君が理解できる世界の中へ 君は到達するんだ」(「チャイルド・イズ・ファザー・オブ・ザ・マン」)


ブライアン自身がどこまで意識していたのかはさだかではありませんが、2004年の今、アメリカからこのようなメッセージを持つアルバムが出たということは大きい。37年前だけではなく、今の空気も確かにここには流れている。その意味でも「SMiLE」はまぎれもなく今年の「新作」とよぶのにふさわしいのではないでしょうか。