セレクトと読書と

相変わらず音楽仲間のセレクトを中心に聴いている日々なので、更新が止まっております。毎回思うのですが、まだまだ世の中には自分の知らない名曲がいっぱいあるなあ〜とつくづく実感させられます。
合間をぬっての読書は、菊地成孔大谷能生「憂鬱と官能を教えた学校【バークリー・メソッドによって俯瞰される20世紀商業音楽史】」単なる理論の解説ではなくて、バークリー・メソッドが背後にどんな思想・欲望を持って生まれたのか。そしてその方法論は今なお有効であるか否か、を常に問いただしながら進んでいくスリリングな講義録です。バークリー・メソッドを「近代資本主義全肯定の立場に立っているシステム」と位置づけるあたり、ジャック・アタリの名著「ノイズ 音楽/貨幣/雑音」を思い出させます(とはいっても大昔に読んだので中身ほとんど忘れてます。読みかえさなきゃ)。まだ半分しか読み進めていないのですが、面白いですよ。読書に夢中になっていると音楽を聴くのがおろそかになってしまうのが困りものです。