リトル・フィート「ウェイティング・フォー・コロンブス」(ASIN:B000065EMP)

コロンブス

天気も気分も冴えないので、無条件に楽しめる爽快盤を。ニュー・オリンズに接近した音楽性、ホーン・セクションの導入という共通点を持ちながらも、ザ・バンドロック・オブ・エイジズ」とは感触がかなり違うのが面白いところ。ザ・バンドももちろん最高なんだけど、スカッとしたいときはこっちです。ステージ直前にいつも楽屋で歌っていたという、「ジョイン・ザ・バンド」から「ファットマン・イン・ザ・バスタブ」へ流れ込む冒頭の構成で、優れたドキュメンタリーを見ているような気分にさせられ、後はもう一気。ローウェル・ジョージのうなるスライドとヴォーカル。ややフュージョン寄りなビル・ペインなキーボードをパワフルなリズム・セクションが支え、タワー・オブ・パワーのホーン陣がサウンドに厚みと華やかさを加えます。ホットな演奏なんだけど、どこかカラッとしたところがあるのが、うっとおしい気分を吹っ飛ばしてくれる理由でしょうか。