ホッピー神山+ビル・ラズウェル「A Navel City/No One is there」(ASIN:B0001BUDNW)

ホッピーとビル

ホッピー神山ビル・ラズウェル仙波清彦を加えたトリオによる、フリー・セッションの記録。ジャケットを見ると引いちゃいかねませんが、なかなかどうして、全7曲59分一気に聴かせる魅力は充分にあります。独特のタイム感覚とリズムの組立、変則的なフィルインを繰り出す仙波清彦(なんで彼はゲスト扱いなの?個人的には彼のプレイが最も魅力的だったのですが)。時にアンビエント、時にフリー・ジャズ、SEも駆使して変幻自在のホッピー神山のプレイは刺激的かつ新鮮。あれ、なんとこのセッションで一番フツーなのは、ビル・ラズウェルということになっちゃいますねえ。とはいえ、凡庸であることでは決してなく、持ち味である太い音色で、もももももって細かいフレーズを繰り出しグルーヴしていく場面や、ダビーな展開をみせるところには、ベーシストのラズウェルならではの魅力が横溢しています。