Flex Life「Japonica」(ASIN:B0001N1OK6)

ジャポニカ

細野晴臣の言葉をもじっていうならば、「ソイ・ソウル・ミュージック」と呼びたい音楽を展開してきたFlex Life。ソウル・ミュージックを基本にすえながら、「夢を慕いて」といった曲名や、前作「黒い秘密」のタイトル曲での和音階のアルペジオなど、そこここに和の要素をちりばめた音楽性が、ヴォーカル・青木里枝の独特の唱法とあいまって、彼等独自の個性を確立しているのです。
新作「Japonica」は、メジャーからは2枚目となるフル・アルバム。前作は打ち込みと生音が緊密に絡み合った、張り詰めた静謐さを表現した音楽でしたが、今回はジャケットの冨永一郎のイラストに象徴されているように、ぐっとくだけた躍動感のある仕上がりになっています。打ち込みよりも、大阪と東京で行なったセッションの空気感を重視した、良い意味でのラフな感触が心地よい。インディーズ時代の曲を再演したり、一部の曲では和を通り越して、汎アジア的サウンドに挑戦しているなど、このユニットが新たなステップを踏み出したことが伝わってくる仕上がり。それを軽やかに聴かせてくれるのがうれしいのです。


※先行シングル「アメフリカ」リリース当時のインタビューが「ミュージック・マシーン」に掲載されているので、そちらもぜひご覧下さい。


http://www.musicmachine.jp/interview/03/


※(追記)bounce.comにも新作と関連したインタビューがありました。


http://www.bounce.com/interview/article.php/1273/0/