グレン・グールド「ブラームス/間奏曲集」(ASIN:B000025NVO)

ブラームス

なんだかんだいってクラシックのピアニストではグールドを一番よく聴いています。そのなかでも特に何回もプレーヤーにかけるのが81年盤「ゴールドベルグ変奏曲」とこのブラームスなのです。
晩年のブラームスが残した、小品ではありますが簡潔な美しさをもった一連の間奏曲を、墨絵のようなモノトーンの音色でグールドは描いていきます。気分を高揚させるわけでも、和ませたりするわけでもなく、静かに聴こえてくる響きに耳と心を澄ませたくなる、そんな演奏。寒い夜にはひときわ冴え冴えと響いてきます。そういえばグールドはカナダの人だったなあなんて、なぜか納得してみたりして。