ビーチ・ボーイズ「フレンズ」(ASIN:B00005J4XC)

静けさに満ちたアルバム。始まったと思ったとたんに終わってしまう曲や、ちょっとエキゾチックなインスト・ナンバーがあったりするけれど、木管楽器のアンサンブルなどによるまろやかな味わいのサウンドを持つ佳曲が多くて安らぎます。前半では表題作や「Wake The World」「When a Man Needs a Woman」がアルバムの雰囲気を象徴する好曲。後半ではなんといってもデニスのがんばりが目をひきます。彼の哀愁ある声はいいですねえ。ハモンド・オルガンだけをバックにじっくり歌う「Be Still」が特に気に入ってます。他ではブライアンがボサノヴァに挑んだ「Busy Doin' Nothin'」も見逃せませんが、個人的には「Anna Lee, The Healer」が結構好み。サイケやソフトロック的、と呼ぶにはちょっと地味すぎるようなこのアルバムですが、このひそやかな空気感は他所では得がたいものにように感じられますね。ただ、最後のTM賛歌はやや浮いてるような・・・。