バート・ヤンシュ『ブラック・スワン』

Black Swan

Black Swan

英国フォーク・ファンには説明不要の大物、バート・ヤンシュが昨年発表した新作。デヴェンドラ・バンハートやエスパーズのメンバーも参加して、現在のフリー・フォーク・シーンともクロスしたものになっています。それだけではなく、マジー・スターもデイヴィッド・ロバック、ベス・オートンも参加しており、今なお若手に敬愛されていることがわかります。特に3曲目「When the sun comes up」でのデイヴィッド・ロバックのスライド・ギターとベス・オートンのヴォーカルの活躍がめざましい。けれども基本的にはヤンシュ自身のギターと歌が中心にどんと据えられています。ブリティッシュ・フォークとブルースが絶妙にブレンドされたヤンシュの音楽は温かさの中に孤高の佇まいが感じられる懐の深い世界なのです。